ジャズスタンダードを歌ってみたい準備編4です。

早速ですが、⑦keyの確認です。

このkeyの確認については、超初心者の方は自力でやらずピアニストやご自身の歌の先生または先輩に相談してください、と言いたいところです(本当は・・・)。
そうしたらこの章を読む意味ないじゃないかといわれてしまうので、目安をお伝えします。
【楽譜も楽器もわからない方】【楽譜は少しくらいはわかるしピアノも少しだけならわかる方】に分けて説明します。

【楽譜も楽器もわからない方】

準備編1で選んだ音源は女性のものですか?男性のものですか?

まずはご自分と同じ性別の方のものを選んでください。
女性の方は女性のボーカリストを選んでください。
そして、音源にあわせてメロディをラララでよいので一緒に歌ってみましょう。

どうでしょうか?

そのボーカリストが歌っている音域で歌えそうでしょうか?

たいていはちょっと高いなとかちょっと低いなという違いや違和感が出てきます。
ただ、音源のボーカリストはプロです。ましてや外国のジャズボーカリストの音域はさらに広いため、
当然自分が合わせて歌うのは限界があると思います。

とりあえず音源の1コーラス目(1番)のシンプルなメロディが、自分で歌うには高いか低いかを確認してください。

そして、準備編1で用意した楽譜とその音源をもって、ここからは人に頼りましょう。
ご自分が歌を習っていたらその先生に相談してどのkeyが合うのか一緒に決めてもらいましょう。

歌を習っていないという方は、
・ピアノが弾けるよという方に音源を楽譜を持って相談してみる
・街に繰り出し(笑)、ジャムセッションをやっているお店があるので、そこのホストミュージシャンに相談してみる(これは勇気がいりますね)

楽譜を持っていく場合、準備編1での参考の楽譜の中に女性用のkeyで作られたものがありますので、最初はそういった楽譜をお勧めします。
仮に自分のkeyとあわなくてもちょっとだけ転調するという作業で済むから、誰にとっても作業がそのぶん楽になります。
そして、ご自身にkey設定の経験技術はないのですから、快く相談に乗ってくださった方には必ずお礼を申し出ましょう。
可能ならば、楽譜の作成を有料でお願いするという形にしたらお互いに気持ち良いのではないでしょうか?



【楽譜は少しくらいはわかるしピアノも少しだけならわかる方】

ピアノが少しわかるというのは、鍵盤をみてどれがド、レ、ミ・・・なのかわかる、
発声練習は自分でできますよという程度でも構いません。両手でピアノを弾ける必要はありません。
メロディを譜面を見ながら片手で引けるだけで充分です
(現時点で楽譜が判らない、ピアノが判らない方は最低でもここまでの知識の習得は必要になります。)

発声練習のときにご自分の声域の確認をしてください。
発声練習で出る音域より1音から2音狭いくらいが歌っていてコントロールしやすい音域かなと思います。

お持ちの楽譜はどのくらいの音域ですか?

その楽譜の一番高い音と一番低い音を確認しましょう。
その楽譜の一番低い音はご自身の声域で一番低い音より低いか高いか、
譜面の一番高い音は自分の声域の一番高い音より高いか低いか確認して、
自分の声域範囲内ならばその譜面でメロディを弾いて歌ってみましょう。
単純に歌いやすければあっていますし、高いとか低いとかで歌いにくいなら
自分の声域にあうkeyを半音ずつずらして歌ってみてくださいね。
その作業が難しい方は、上記に記載した通りピアニストやご自身の先生に相談してみてください。
また、譜面が作れない方はやはりできる方に基本的には有料で楽譜作成を依頼しましょう。
(楽器を演奏する方が楽器にお金をかけるということと同じ感覚で、ボーカルは楽譜が財産と心得ましょう。)

歌でコントロールできる音域は発声練習で出せるぎりぎりの音より1,2音狭いのが普通です。
可能ならば、2,3種類の半音違いのkeyで歌ってみるとよいでしょう。

例えば、イパネマの娘の場合
女性が歌う場合、E、E♭、Dで歌う方が多いかと思います。
ちなみに私はE♭で歌います。
自分で良いと思ったkeyでも、聞き手によっては高いんじゃないかとか低いんじゃないかとかアドバイスしてくれる方もいます。
セッションに出かけた時などにそのように言われてら躊躇せず確かめてみたり、その場でミュージシャンに相談してみてください。

無事keyが決まり、譜面ができて初めて本格的に練習に取り掛かれるわけです。
最初はなかなか大変ですよね。
その気持ちはよ〜くわかります。

自分の知識経験でできる準備と人の力を使わないといけない準備とあります。
出来ないところはできないと認めて必要ならば人に力を貸してもらってください。
自分のやりたいという気持ちはあきらめずに取り組んでください。
少しずつできるようになっていけばよいと思います。


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