この記事は、ジャムセッションに初めて行く、あまり行き慣れていないわ、という方向けの記事です。

ベテランのセッション参加者向けではありませんのでご承知おきくださいませ。


ジャムセッションでのマナーを語ると、お店によって、セッションホストによってさまざまに違いが生じます。
ごく当たり前のマナーについての記事です。
あくまで参考としてご覧いただき、ちょっとした参考になりましたら幸いです。

また、セッションに参加するということで、歌うことでいっぱいいっぱいになっている状況でうっかり、ということがないようにご一読いただけれたらな、という気持ちで書いてます。


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1)セッションのお店のオーナーさんへ簡単なご挨拶を忘れずに

初めて行く場合、お友達と一緒ということも多いのではないでしょうか?
もし、そのお友達がセッションの先輩ならば、お店のオーナーさんとセッションホストに紹介していただくようにお願いして、簡単にご挨拶しましょう。

セッションホストは希望曲などを聞いてくるのでご挨拶を忘れることはありえないんですが、意外とオーナーさんへのご挨拶ってできなかったりします。
オーナーさんは各お客様からのオーダーを作ったり運んだりでバタバタしていることもあり、ご挨拶するタイミングがなかったりもします。
現代はSNS時代でもあり、オーナーさんご本人がFBのアカウントなどお持ちですから、それを利用してメッセージで挨拶もできますね。

不安ならセッション前日にご挨拶メールを入れておけば、なお良いでしょう。
そうすると仮にご挨拶のタイミングがうまくつかめなかった場合も、次回会った時に気持ちよくお話もできると思います。

オーナーさんにとって、お店はその方の「城」です。
お店の空間、置いてある楽器や音響などオーナーさんが所有管理しているもの。
こだわって、お客さんのことを考えて作られた空間です。
そこで自分がお客の立場とはいえ歌える機会を持てるわけです。
セッション参加者はオーナーさんから見てお客さんではありますが、一般的な礼儀としてあいさつがきちんとあってもよいのかなと私は思っています。


セッションではないですが、飛び入りOKのライブを聞きに行き歌う際もそのあたりは同じです。

ある大先輩から
「きちんとオーナーさんに挨拶してから歌うように!!歌わせてもらうのを当たり前に思ってはいけない。
(基本的に)挨拶は、オーナーさんが先、そのあとにミュージシャン」

と教わったことがあります。

オーナーさんのキャラクターや考え方によりますが、お店を始めたばかりでも老舗のお店でも、ご挨拶の順番は1にオーナーさん、2にミュージシャンで間違いはなさそうです。

また、ジャムセッションがきっかけでバンドを組む仲間を見つけられることもあります。
そういったときは、「ここのセッションのおかげで新しくバンドが出来ました、参加できるバンドに出会えました」などオーナーさんへ報告とお礼の挨拶があるとなお良しかと!!

きちんと報告してお礼を言うとたいていは応援してくれるはずです!!


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2)自分のkeyにあった譜面を1曲について最低3部は用意していきましょう。


たいていピアノ(またはギター)、ベース、ドラムが常に入ってることを想定して最低3部いります
私はセッションかステージの仕事かに関わらず、バンド演奏の時は普段からなるべく5部そろえるようにしています。

『ジャズスタンダードを歌ってみたい 準備編』で楽譜について解説をしています。
よかったら参考にお読みくださいませ。

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ボーカルの学びアレコレ 記事一覧はこちら
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もし、どうしても楽譜の用意が難しい場合は、事前にセッションホストに相談してください。
少なくとも歌いたい曲の自分のkeyは答えられるようにしておくのは必須です。
ミュージシャンが楽譜なしでもどんなkeyでも演奏できたとしても、keyを指定してもらえないと演奏ができません。
セッションに参加する前に必ず自分のkeyを確認しましょう。


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3)特に伴奏ができる人、any keyで対応ができる(どんなkeyでも弾いてくれる)演奏キャリアの長いミュージシャンになれなれしく接しないこと。

ゆっくり距離を縮めましょう!

ミュージシャンの演奏キャリアなどで垣根があることを嫌う方がいる一方、一応ある程度の線引きをしている方もいます。
一見そのあたりは分かりませんので、最初はいろいろ教えていただく気持ちで接したほうがいいかと思います。

演奏キャリアが長い人が、突然まだ始めたばかりのボーカル(またはバンドマン)に
「一緒にバンド組みませんか」
と軽々しくなれなれしく言われようものならば、文句までは言わずとも
「どうよ!!」
と感じる方も少なからずおられます。
(女の子にそんなこと言われたらウレシイというおじさまも少なからずおられますが・・・(笑))

できればうまい方に一緒に演奏してほしいという気持ち、それ、よ~くわかります。

腕の立つミュージシャンとの演奏はとても刺激になり、勉強になるのは事実です。
セッションで何度も演奏を重ねたりライブに遊びに行ったりという交流があったうえで、
「もし、私がライブを企画することがあったらお手伝いをお願いしても大丈夫ですか?」
とワンクッション入れて本人の意思を確認してから出演の打診を進めていくのが無難です。

出演料が出ないようなライブならば、尚更意思を確認しないと失礼です。


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4)演奏の録音、動画の撮影は一緒に演奏する方に了解を取ること

当然、SNSの投稿も控えましょう(というか、投稿は基本的にやめときましょう)。

振り返りのために録音録画することは間違いなくやっておいた方がよいことです。
しかし、自分一人の声が入ったものではなく、必ず一緒に演奏した人の音も入ります。

あくまで「自分の歌の振り返りのため」に録音・録画するので取らせてください、とその意図も伝え、先に了解をとることをお勧めします。
了解をとったつもりだったんだけど~、はトラブルのもとです。

仮に、投稿がOKの場合、ですが、二つ返事の反応でOKが出されない限り、 投稿はセッションに限らずやめておく方がよいです。
(されたことあるのよ・・・苦笑)

返事が濁るということは気が進まないということです。
他の人が投稿してよいか確認して投稿OKと言われていても、自分もよいとは限らないのでやはりきちんと了解を取りましょう。


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番外編)歌う楽曲のアレンジの拍子が途中で変わるものは極力避ける

これはマナーに当たらないという方もいるかもしれません。
また、マナー違反にならず、むしろ挑戦すべきという意見もあるかもしれないです。
あと、セッション初心者のやってしまうミスではなくて、ちょっと慣れた方にありがちかもです。

拍子が途中で変わるというのは、例えば、最初3拍子で演奏していたのに途中から4拍子になるというもの。

アレンジとしてはとてもかっこいいのですが、ジャムセッションの場合、演奏をする方が伴奏に慣れているかどうかはこちらでは判別がつかないこともあります。
拍子が途中で変わるとき、その切り替わりをセッションのぶつけ本番でやってしまうと、崩壊の恐れってあるんですよね。

セッションは自分がやりたい曲を持っていくのは当然ですが、
アレンジにひとくせ、ふたくせありそうならば、必ずセッションリーダーに相談してください。(←この相談がマナーかな)

そして、拍子が変わるアレンジのものをやりたいならば、
確実にわかりやすい譜面を作っていくこと(←これもマナーですね)
やはり、演奏後にちょっと気まずい空気にはなりたくないものですよね。

ちなみに、途中でbeatが変わるものはOKだと思います。
beatが変わるというのは、
Bossa Novaから4beatにかわる、とか
16beatから4beatにかわる、とか。

セッションは勉強の場であるので、なんでもダメとは申しませんが、上記のことは最初の方で心得ておいて、徐々に慣れたらどんどん
挑戦したらよいと思います。
その際、セッションリーダーさんはみんなが楽しめるセッションになるように心を砕いてくださっているので、ちょっとしたことでも
セッションリーダーへの相談 → やりたい曲やアレンジでの挑戦を繰り返してやってみてくださいね!


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