緊急事態宣言が解除されてもなお、コロナ禍であることは変わりないですね。
少しずつライブ開催なども始まってますが、まだ大々的にジャムセッションもない、レッスンにも行けない等々、
鬱屈としている方も多いのではないでしょうか?
セッションもよいですが、個人練習はどうやっていますか?
当然必要な個人練習、意外にも以下のことを飛ばしている(やってない)人が多いようです。

飛ばしていること
① ストレッチ
② 発声練習
③ 歌詞の音読練習

今日は、②の発声練習について「助けて!!」と思うことについて書いていきたいと思います。

自分一人で発声練習ができない?!

自分で発声練習ができない理由は・・・
1)発声練習に必要なものであるピアノやキーボードを持っていない
2)ピアノがあったとしてもできない、なぜなら弾きながら歌えない
と、こんなところでしょうか・・・

1)ピアノ・キーボードがないという人は、コンパクトなキーボードでよいので買いましょう!!
  電子楽器であるキーボードにしてください。
       歌の勉強用ならば、それで十分すぎるほどです。
  仮にピアノを思い切って買っても調律が必要になるので、経済的でも効率的でもありません。

問題は2)弾きながら歌えないということですね!!

発声練習の役割って??

まず、「発声練習の役割とは何か?」ということを確認しましょう。
・良い声で歌うためのウォーミングアップ(ご存じのとおり)
・きちんとした音程をつかむトレーニング
・リズムに乗って歌うためのトレーニング(リズムトレーニング)
・上記を整えるための呼吸のトレーニング
といったことろでしょうか。
だから、歌の練習の前に発声練習を省いてしまうと歌いこむ際の練習が効果的になるのかというのは一目瞭然ですね。

たとえ話ですが、プロ野球のピッチャーがいきなりマウンドで剛速球を投げていると思いますか?
プロといえども、プロであるからこそ、マウンドに出る前にきちんとウォーミングアップをしています。
それをやらないと力を発揮できないし、ケガにもつながるからです。
プロのミュージシャンもそうです。
ライブ前に、たとえ自分の住んでいる地域でない遠方での仕事であっても、
必ずきちんとウォーミングアップ、基礎トレーニングをされています。
地方へ演奏に行くときはそれをする場所がなかなかないので、
早く現場に入ってウォーミングアップされてます。

発声練習を自分一人でする方法 

ドミソミドなどのフレーズを弾きながらできない場合
「ド」だけ、「レ♭」だけ・・・半音ずつ単音を弾いて→歌うというやり方でやってみましょう。
この場合、リズムのトレーニングはかねることが出来ませんが、自分の音域まで声を出すということはできますね。
その際に、身体の使い方(姿勢や丹田の支え、息の吐き方)に意識を集中して歌ってください。
歌う音(発音)は「あ」~「お」までの母音を使ったり、「な(Na)」とか「ま(ma)」とかいろんな発音でやってみてもよいです。
どうしてもリズムのトレーニングも兼ねたいという人は、メトロノームかキーボードのドラム機能を使って
♩=100~120くらいのテンポを出して、8拍くらい(8拍めでブレス)で歌うようにしてください。
ピアノもキーボードも持ってないし、置く場所もないしという方、
今はくるくる巻いて持ち運び可能なキーボードが出ています。
歌の練習ではこれでも十分だと思います。
(ちなみに会場によりますが私のレッスンで使用することもあります)


ロールピアノ KOSIN 電子ピアノ 電子キーボード 61鍵 128種リズム イヤホン/スピーカー対応 初心者向 プレゼントに (61鍵盤 )

価格:¥4,988
仕様
キーの材質:シリコン
パネル材質:ABS
キーカラー:黒白
キーボード:61個の標準キー
給電:4 * AAバッテリー(含まれていません)またはUSB(付属)ケーブル。
キーボードサイズ(展開):98.5cm x23cm

わかっちゃいるけど、自分でできないよっ(怒)!!という方へ(笑)

ピアノが弾ける人にお願いして、発声練習用の伴奏を動画撮影または録音してもらい
そのデータを使って練習しましょう。
その際、自分の音域がどのくらいかを必ず伝えましょう。
また、協力してもらった際のお礼を必ず申し出てくださいね!!
(「お礼いらない」って言われたら、差し入れのお菓子(またはつまみ(笑))を用意しようね)

市販のテキストでいろんなものが売られています。
CD付きのトレーニング本は多数出ています。
(トレーニング用のCD付きのものの購入をお勧めします)
日本人の著者のもの、外国人の著者のものが翻訳されてるものなどあります。
どうしてもピアノを自分で弾きながらできない場合テキスト内のトレーニングを附属CDを使ってするしかありません。
以下のものは、外国人の著者のものです。
とりあえずやってみるのもよいですが、初心者用のトレーニングでもテンポが速かったりハードなので
ゆっくりピアノで発声フレーズを確認したり、CDのスロープレイヤーを持っていたら、少しテンポを落として
やってみるのがおすすめです。


ジャズ・ロック・ポップス・ゴスペル・R&Bシンガーのための ヴォーカル・エクササイズ (VOCAL TECHNIQUE/PERFORMANCE) (日本語) 楽譜 – 2019/4/25

4,400円
「理屈はいいから、とにかく歌いたい! でも困った時には理論の裏づけも欲しい」というふたつの気持ちを両方満たす、聞き流しボイトレ教則本です。
本書は、付属CDに合わせて歌うだけで声のウォームアップ、高い声をラクに出す(声域を広げる)、リズム感の強化、ミックス(地声と裏声を混ぜた)ヴォイスの作り方、ビブラートのコントロール、ハモりの練習、クールダウンまでのすべてを学ぶことができます。

もう一つご紹介するのは、CDのみのもの。
テキストとかわからないし(笑)、じっくりテキストを読む時間もない方にも。
配信もされているようですので、スマホに必要なものだけ入れたい方は、配信を購入されてもよいですね。


耳で覚えて発声練習 for woman (ジャズやポップスを歌うためのチェストヴォイスエクセサイズ) オリジナルレコーディング

2,525円
ジャズやポップスを歌うためのChest Voice Exercise(*チェストヴォイスとは地声の発声の意味)。 地声を強化するための女性用の発声練習の教材です。 JazzやPopsだけでなくJ-popや歌謡曲の発声練習にも効果的。 発声練習が全く初めての方からプロを目指す方まで対応。

ピアノがない場所でどうやって発声練習等の準備をしたらよいかについて

例えば、ライブに出ることになって、会場の控室などにピアノがないとか
先に紹介したようなテキストやCDは欲しくない(笑)とかいう方は
You tubeにたくさん発声練習用の投稿があります。
これらの利用をしながら工夫して練習に取り入れてください。
例えば以下の投稿のものとか、自分の好みのものを見つけてくださいね。


余談 飛ばしているもう2つのウォーミングアップ:ストレッチ・音読練習

ストレッチについて

歌の勉強を始めたばかりの方や、逆にある程度勉強を始めてから時間が経過している人まで
結構ストレッチを軽視している方もおられるようです。
発声練習はウォーミングアップですが、ストレッチも重要なウォーミングアップです。
首や肩回りのコリなどが原因で力んだりしないようにほぐさなければならないからです。

練習初めに実験してみよう!!
まずとりあえず発声練習をストレッチせずに少しやってみてください。
いわゆる身体をほぐしていないときの自分の声の出方や響きを確認してみてください。
ちょっと時間をおいて(数分でよいかと。リセットする時間です。)
今度は首や肩を「息を吐きながら」「ゆっくり」回して、温かくなってほぐれたなと思ったら
そのまま発声練習をやってみましょう。
声の出方や響きはどうでしょうか?
あまり変わらない~という方は、アキレス腱を伸ばしたり、開脚のストレッチも
加えてみましょう!!

私のレッスンに限らず、(どの方のレッスンも)最初にストレッチを
入れているのが通常かと思います。
ストレッチをやってないという先生もおられたら、レッスン前に軽く自分で
ストレッチはやりましょう。
また、ストレッチはレッスンの時だけやるのは不自然ですよね?
意味があるから取り入れているので、練習前には軽くでもストレッチを入れましょう。

音読について

以下のためにするのですが、やり方によって意味合いが異なっています。
①発声練習の後に、さあ歌うぞという前に一度音読する
②新しい曲で歌詞を覚えたり、発音を確認したりするために読み込む
③曲のリズムフレーズに合わせてリズム読みをしていく

①は、歌詞も発音も言葉をリズムにのせて歌えるようになっている場合(要はもう覚えている状態)に
歌う前の言葉のさばきや気持ちの入れ方の確認をするときにやります。
なので、そんなに時間をかけるという感じではありません。
活舌のための準備運動と歌詞の確認といった感じです。

②は、実際に歌いこむ練習をする前に必要不可欠な、時間を必要とする練習です。
新しい曲を覚える際に必ず必要になる練習です。
発音・フレーズのいい方や大切にしたい言葉などを確認しながら、まずは文章を読む形で音読です!!
(学校でやったことありますよね?)
読んでいる声を録音して聞き直し確認するとより良い練習になります。

③は、②の練習をある程度やってから始める練習です。
歌はメロディに言葉が付いたものです。
メロディは、音とリズムの組み合わせです。
(つまり音だけではメロディにならない、リズムだけでもメロディはできないのです)
皆さん、歌うとなると音の高さとか正しい音で歌いたいと思うと思いますが、
もう一つ大事なのがリズムにのるということ。
お手本の楽曲があれば、とりあえず音の高さは横に置いておいて
歌い手さんと同じリズムフレーズで言葉を言う練習をしてみてください。
その際、できる人はカウントも一緒に取りながら(拍を感じながら)練習しましょう。

歌の覚え具合、段階によって音読練習の内容は変わります。



毎日の習慣の中にちょっとずつ取り入れること

ご紹介したテキストなどに合わせ、全部まともにやるとストレッチも含め
ウォーミングアップに1時間以上かかってしまいます(汗)。
そんなことが毎日できる状況が整っているならよいですが、実際のところどうでしょうか??
毎日の習慣の中に、ストレッチ、音読、をこまめに取り入れ、
いざ練習で軽くストレッチをしてから発声練習・歌いこみという形で
練習の時間を確保しましょう。

こまめに取り入れる例
歯磨き(毎日の習慣)+アキレス腱伸ばし
お手洗いに行く+肩や首を回す
車の運転での信号待ち+息を吐く
お風呂に入る+顔(表情筋)のストレッチ∔歌詞を覚えてるなら湯船につかりながら音読
等々・・・

気負いせずにできる形に落とし込んでTryです!!


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